Multi Wiring Board
MWB
(マルチワイヤ配線板)
配線設計自由度が高く、高多層・高密度を実現した、全世界でリンクステックのみが製造可能な配線板
一般のプリント配線板に比べ、廃棄物や廃液が少ない環境へも優しい製造プロセス
Product Outline概要
- ポリイミドで絶縁された銅ワイヤを使用するため、交差配線が可能。
高密度配線および層数低減を実現 - 配線設計自由度が高く、等長配線を容易に実現
- 均一な銅ワイヤを信号配線に使用するため、電気特性のバラツキを低減。
また、製造ロット間の仕上りバラツキも少なく、安定した特性を実現
製造拠点:下館工場
Features特徴
01配線抵抗を3分の1にできます
MWBは寸法精度に優れたワイヤ(ワイヤ径公差±3μm)を使用しているため、鋼箔をエッチングして形成する従来配線板の信号線よりも安定した特性インピーダンスが得られます。同様に信号線抵抗も、254mm(10inch)あたり最大で約70%低減できます。
02ワイヤは絶縁被覆
用途に合わせた径を選べます
ワイヤ径は目的に合わせて65μm、80μm、100μmを選択できます。また、ワイヤ径50μmの少量産対応を開始していますので、ご要望にあわせてお気軽にご相談ください。
03クロストークが減らせます
MWBならクロストーク問題を、斜め配線にする・配線面を指定する・平行線長に制限をかける・グランド線とのペア配線するといった多様な配線設計で簡単に防止できます。
04アスペクト比30まで対応可能です
スルーホールめっきにより、ご要望の多いアスペクト比は網羅しています。
05信号の同期化が容易です
MWBは交差配線が可能で、経由穴もないため、等長配線やベタ配線による信号の同期化が簡単にできます。
06高多層配線板を“薄く”できます
MWBは縦、横、斜めと交差配線ができ、一層あたりの配線集容量が多いため、信号層数を少なくできると同時に、インピーダンス制御のためのグランド層も減らせます。
07コンカレント配線により
最短経路配線を実現しています
直交、斜め布線を連続的に行い、最短経路で配線します。
08交点の絶縁耐圧は500V以上
交差してもあんしんです
絶縁被覆したワイヤを使用することで、交点の絶縁耐圧への心配もカバーしています。
09電源や内層には十分な電流容量と
シールド効果があります
電源やグランドパターンは18μm厚の鋼箔で形成し、十分な電流容量をもたすと共に、シールド効果も果たします。他電流のために多層化することができます。
MWB(マルチワイヤ配線板)の製造工程
- 1回路形成
- 銅張積層板に回路形成した後、接着シートを貼り付け、その上に銅ワイヤの配線を形成します。銅ワイヤ形成後は外観検査を実施し、銅箔プレスにてマルチワイヤ
ユニットを形成します。
- 2積層プレス
- マルチワイヤユニット表面の回路形成を実施した後、複数作製したマルチワイヤユニット同士を重ね合わせ圧着します。
- 3穴明
- 圧着してできた積層基板に、ドリル加工で穴明を施します。
- 4めっき
- スルーホールめっきにて、各層の回路が接続されます。
- 5外層形成
- めっき後の積層基板に、外層回路を形成します。
- 6出荷前検査
- 導通治具またはフライングプローブにて電気的な検査を実施後、製品仕上がり寸法などを確認する特性検査、目視による外観検査を通過した配線板だけが出荷されます。
おもな用途
プローブカード
半導体の製造工程で、ウェハーの品質検査に用いられる器具です。半導体需要に合わせて、検査精度の重要性は増しています。リンクステックのプリント配線板は、半導体の検査工程でトップシェアを得ています。
ICテスタ
ICの製造工程で、品質や状態のテストに用いられる器具です。コスト低減のための多DUT対応が要求され、その状況下での正確なICの良否判定が重要となります。リンクステックのプリント配線板は高密度配線板を実現しており、多DUT対応検査に適した製品です。
※DUT:Device Under Testの略